丹波市春日町野村地域で代々農業を営まれている婦木農場。

お米や黒豆、様々な種類のお野菜に加え、養鶏、酪農、チーズやソフトクリームなどの加工品から、味噌やお醤油などの調味料まで生活のほとんどを賄えている農村地域の農家の暮らし。

そんな農家の日常を体感できる農家体感施設「◯まる」の宿泊レポートをお伝えいたします。

 

 

今回、宿泊されるのは、アメリカオレゴン州ポートランドにお住まいの篠原さんと和田さんのお二人。

篠原さんは神戸から、和田さんは東京から、日本に帰省中の機会に丹波市に遊びに来てくださいました。

 

 

食をテーマに日本とオレゴン州を繋ぎながら兵庫県人会を立ち上げた篠原さんと日本の靴下や職人の作る工芸品などを海外で展開する和田さん。丹波地域の女性起業家ネットワークとの交流をきっかけに今回は丹波の各所を巡る1泊2日の丹波訪問。農家体感施設「◯まる」で丹波をより深く体感していただけること間違いなし。

到着後、お部屋にご案内いただくと、窓の外には畑が広がります。

 

 

夕飯は地元の経営者や農家さんたちと一緒に婦木農場のお野菜たっぷりのお料理を囲みます。

 

実は篠原さんのご実家は関西でいち早く酪農からチーズの製造を始めた神戸市北区にある弓削牧場。

婦木農場の長男、敬介さんが作った丹波チーズ工房のチーズたちでお出迎えいたします。

 

(婦木農場のチーズづくし)

(婦木農場のチーズづくし)

 


蔵で熟成されたチーズは甘味やコク、酸味などワインにも日本酒にもよく合います。
その後も次々と旬のお野菜を使った料理が並びます。

 

(旬のトマトのお料理が盛りだくさん。マリネに牛肉炒めに天ぷらに。)

 

旬のトマトが味付けや姿を変えて順番に食卓に並びます。

いろんな調理方法でお野菜の味を満喫できるのが嬉しい。

 

(この時期だけのトウモロコシご飯。格別の春日スイートコーンがゴロゴロ入っています。)

 

鮮やかな黄色のジューシーなトウモロコシご飯

(丹波の人たちも「トマトの天ぷらはじめて食べた」と大喜び)

 

順番に出されるお野菜料理はいくらでも食べられます。揚げたての天ぷらもペロリ。

 

料理の内容は、その時々の旬のお野菜や来られるお客さまそれぞれに合わせて、来るたびに異なります。

 

農家体感施設「◯まる」のオーナーである婦木克則さんは、農家のお母ちゃんが作る手料理なのだと話されますが、婦木農場を訪れる人たちに喜んでもらえるよう、工夫が至る所に見られます。

夕食の有無や内容についてはご相談に応じて、またその季節により異なります。

 

 

この農家体感施設「◯まる」は克則さんの50歳の誕生日にオープンした農家の日常を体感できる施設です。先代の時代には酪農や消費者グループとの直販も行ってきた婦木農場。時代が移りゆく中で、この丹波地域でも兼業農家が増え、大手スーパーによる物流や酪農・養鶏農家の廃業も年々顕著な数字として現れています。そんな中で克則さんは若い頃から「今、農村は面白い」と言い続け、そんな姿に惹かれた奥さまの奈保子さんと代々引き継がれてきた農業を続けています。

 

昔から農家では当たり前のように行われてきた味噌やお醤油などの調味料も自分のとこで取れた大豆や小麦を使って仕込み、食卓のほとんどのものが自家製で賄う農家の食事。毎月第1、第3日曜日にはランチバイキングで、そんな農家の手料理をいただくことができます。

(循環型の農業をしながらどんどん輪が広がります。)

 

婦木農場は、記録が残っている限りでは江戸時代から代々農家としてこの地で受け継がれています。

そんな農家の日常を、この丹波の地で体感できるのがこの農家体感施設「◯まる」

生産者と消費者をつなぐだけでなく、丹波の文化や土地柄そしてその地で営まれる農家の暮らしを丸ごと体感することができます。

 

 

農家の朝は日の出と共に始まります。

お野菜は朝の涼しいうちに収穫することで鮮度が保たれるので、婦木さんたちは早朝から農作業を開始します。

 

 

宿泊の翌日は、採れたて野菜が入った農家の朝食をいただきます。

 

 

宿泊時の朝食は出発時間に合わせてご準備していただけます。

自家製お味噌にお醤油に炊き立てのご飯とお味噌汁、健康になれそうな一汁多菜。

 

 

農業を楽しそうに営む克則さんと奈保子さん

 

 

お二人の背中を見てきた息子さんたちも就農し、チーズの製造やおむすびの直販店など、家族経営から法人経営での農業となり、更なる枠を広げています。

 

チーズを製造されている弓削牧場から篠原さんがご宿泊とのことで、チーズ王子こと長男の敬介さんに工房もご案内いただきました。

 

(チーズ談義に花が咲く敬介さんと篠原さん)

 

 

敬介さんも弓削牧場でもチーズの製造をしている大きな理由は、酪農を守るということ。

飼料や原油価格の高騰、少子化による牛乳の消費量の低下など、酪農家はどんどん減少の一途を辿っており、放っておけば日本の酪農は消滅してしまう中、これからの担い手である世代が本気で取り組んでいることが希望につながります。

 

 

食の安全や顔が見える生産者さんが謳われるようになり、自分の手で作った作物を口にしたいと考える方も増えている今日この頃。

畑をしてみたいという方も、田舎のおばあちゃんちに行くような夏休みを過ごしたいという方も、まずはこの農家体感施設「◯まる」に遊びに来てみてはいかがでしょうか。

 

車で5分の場所には、国領温泉や

https://saturdaytamba.com/archive/192

春や秋に雲海がみられる黒井城など

https://saturdaytamba.com/archive/179

周辺地域もお楽しみいただけます。

 

今回は丹波に遊びに来られたお二人の農家体感施設「◯まる」満喫の様子をお届けしました。

季節や時期により、宿泊や食事の対応は異なりますので、お越しの際は事前にご連絡をお願いします。

 

(左:婦木克則さん、オレゴン州ポートランドよりお越しの和田さん:中と篠原さん:左)

 

丹波 婦木農場 農家体感施設「◯まる」

兵庫県丹波市春日町野村83

TEL: 0795-74-0820

 

オープンファームデー・ランチバイキング

3月〜11月 毎月第1第3日曜日

婦木農場の見学や、とれたて野菜をお母ちゃんが料理した農家ランチが楽しめます。

※ランチバイキング営業日、冬季期間は宿泊不可。詳細はお問合せください。

https://fukifarm.com/maru-cafe.html

 

 

私がレポート

稿
ほたる
女性
1980年代
県外から丹波市に移住、素敵な人達との出会いに心躍る日々。食べ歩き、文化体験、アウトドアなど、浅く広く興味があり、「とりあえずやってみる」がモットー。体験してみて感じた等身大の感想をレポートにしてお届け中。
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