暖冬と言われる今年ですが、年が明けてからは冷え込みの強い日も出てきました。こんな寒い日は、大きいお風呂に浸かってのんびりしませんか。丹波市内にも、湯巡りを楽しめるスポットがあります。今回は、丹波市春日町にある「国領温泉 助七」と山南町にある「薬草薬樹公園」をご紹介します。
ジビエと一緒に!老舗の風情残るラジウム炭酸泉「国領温泉 助七」
舞鶴若狭自動車道春日ICから車で10分弱、「国領」交差点の表示にしたがって進んだところに「国領温泉 助七」はあります。
(看板や暖簾の字は 荻野丹雪氏によるもの)
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こちらの温泉は、寛政6年(1794年)に成立した地誌「丹波志」にも「国領長谷に霊泉あり諸病効験あらたか」という記載が見られる歴史ある温泉で、明治前後に一度荒廃しましたが明治末期から大正にかけて再興の動きがあり、近隣の人たちの湯治場として親しまれてきました。大正4年に温泉場を新設、大正11年に国立衛生試験所で水質分析をしたところ、ラジウムを含む炭酸泉で、様々な鉱物質を含有し、諸病に効能があると認められてからはますます評判を呼び、人気の温泉スポットになりました。
現在の「国領温泉 助七」は、その頃の名残がある風情豊かなお宿になっています。ゆっくり過ごしたい方には宿泊プランがおすすめですが、最近では気軽に仲間内で温泉と食事を楽しめる日帰りプランも人気です。
温泉付きお食事プランは、
ボタン鍋は丹波地域の冬の伝統料理で、新鮮な猪肉と地元野菜を味噌で煮込んだお鍋です。深みのあるジビエならではのコクと食感が人気で、ぜひ召し上がっていただきたい一品です。
(7,590円/人(税・サービス料込み)~自家製丹波黒枝豆、前菜、鍋各種、香の物、御飯、水物※写真は3人前盛りつけ例・昼食/夕食・個室利用)
美味しい食事の前後にはぜひお風呂も楽しんでください。国領温泉には男風呂に「赤鬼の湯」女風呂に「お福の湯」と丹波ならではの名前がつけられています。
「赤鬼」は、以前SATURDAY TAMBAでも取り上げた黒井城の主であり丹波の戦国大名、荻野(赤井)悪右衛門直正にちなんでいます。明智光秀の丹波攻めを『赤井の呼び込み軍法』で退け、織田信長にも恐れられ、『丹波の赤鬼』の異名を取りました。
ひとっ風呂浴びるとみるみる力が湧いてくるかも? 温泉の後は、同じ丹波市春日町にある歴史民俗資料館で直政の兜を見て帰るのもおすすめの過ごし方です。
お福の湯の「お福」は、江戸幕府三代将軍家光の乳母として知られる「春日局」の愛称にちなんでいます。
お福は3歳の冬まで現在の丹波市春日町で育ったとされ、江戸城の大奥に上がってからは世継ぎ争いで不利だった家光を三代将軍に就かせ、大奥で力を発揮しました。お風呂に入ることで、新しいチャレンジをする活力が湧いてきそうですね。
(露天風呂)
丹波市の歴史を感じる温泉で、お食事やお風呂、ご家族やご友人との語らいの時間を楽しめる「国領温泉 助七」。心ほぐれるひとときをお楽しみください。
(ご案内くださいました 近藤正幸さん 賀絵さん)
漢方の里で身も心もリフレッシュ&健康に!「薬草薬樹公園」
丹波市山南町の和田地区では古くから薬草栽培の歴史があり、天保11年(1840年)に黄連、明治・昭和にかけてサフラン、セネガも導入され、最盛期には「薬草王国和田村」と呼ばれました。昭和43年(1988年)には「漢方の里づくり」として、丹波市立薬草薬樹公園が開園。平成12年(2000年)には薬草風呂などの機能を備えたリフレッシュ館がオープンしました。現在山南町では、三大薬草の一つである当帰の振興にも努め、漢方生薬の諸研究に勤しんでいます。
丹波市立薬草薬樹公園のリフレッシュ館には、2種類の薬草風呂とサウナ、物産スペース、薬膳料理も食べられるお食事処などがあります。
入浴するときは、入口付近の券売機で利用券を購入し、左手奥のお風呂に進みます。
(男湯と女湯の暖簾が週替りでかけかえられ、丹波の湯・当帰の湯が週替りで楽しめます。)
お風呂は丹波の湯と当帰の湯の2種類。丹波の湯は、薬湯として厳選した11種類の薬草・薬木をオリジナルで配合したお風呂で、リラックス効果の他、薬効成分が肌に浸透し、身体の代謝機能を高め、健康の増進が期待されます。効能はあせもやニキビ、冷え性の他、くじきや痔、神経痛やリウマチなど幅広いのもありがたいですね。
(丹波の湯。薬草を感じる緑色の湯が特徴です)
当帰の湯は、欧米で最も人気のある生薬「当帰(トウキ)」 の葉をふんだんに使用したお風呂です。当帰は婦人科系疾患の治療薬として、地に滋養を与え血液循環を活性化するといわれています。入ると芯からあたたまるだけでなく、芳香精油が皮膚を覆うので保温・保湿効果もアップ。美容にも最適と女性に嬉しいポイントが満載です。
(当帰の湯。当帰ならではの黄色いお風呂が薬効への期待を高めます)
薬草風呂で心も体もポカポカになった後は、休憩スペースでリラックス。マッサージチェアの他、畳の休憩処があり、お風呂の後の定番・瓶入り牛乳やコーヒー牛乳はもちろん、食券を購入して軽食を食べることも可能です。
(美容にうれしい黒酢ドリンクの販売も)
お食事はリフレッシュ館2階のお食事処「おときや」でも。「おときや」では、薬草薬樹公園ならではの、薬草にちなんだ薬膳メニューのほか、丹波の旬の素材を取り入れたお食事がいただけます。今回紹介する竹かご御膳も薬膳の要素を取り入れ、人気メニューの「薬膳うどん」は、生薬であるトウキの葉っぱを練り込んだ、香り高い物になっています。唐揚げや天ぷら、カレーなどガッツリ食べたい人向けのメニューもあり、ご家族みんなで楽しめます。
(おときやおすすめメニュー、季節の天ぷら定食 1,100円(税込))
(竹かご御膳 1,500円(税込))
(薬草薬樹公園内で栽培された柚子を使用するなど、季節に応じた自然を感じるメニュー)
人気が高いのは、薬膳料理を手軽に楽しめる小鉢がいっぱいの竹かご御膳。クコの実やウコン塩など、季節に応じた漢方の里ならではのあしらいが粋です。
お風呂やお食事の後の楽しみ方としては、中庭の散歩もおすすめ。
(7月後半頃の中庭)
ハーブゾーンではローズマリー、タイム、エキナセアなど花や香りを楽しめる植物を栽培するほか、四季折々の花が咲き誇りますが、バラが一斉に咲く春や秋は特に人気のスポットです。
中庭横には、バーベキュースポット「YAKUSUN BBQ」のほか、
グラウンドゴルフのコース、
パン作りや陶芸などの体験が楽しめる遊工房(要予約)も。
リフレッシュした後は、物産コーナーへ。入浴後のスペースやお食事処で飲める「十健寿茶」など人気のお土産の他、当帰を使って兵庫医科大学の学生さんと開発したオリジナル当帰商品、薬草薬樹公園の工房で作られたオリジナルのパン、丹波市を中心とした近くの名店から仕入れた人気商品など品揃え豊富です。ぜひ薬草薬樹公園をまるごと楽しんでみてください。
国領温泉 助七
所在地 〒669-4273 兵庫県丹波市春日町国領206
電話 0795-75-0010
URL:https://www.sukeshichi.jp/
SNS:https://www.facebook.com/sukeshichi/
丹波市立薬草薬樹公園
所在地 〒669-3157 兵庫県丹波市山南町和田338-1
電話 0795-76-2121
定休日:水曜日
営業時間:10:00~21:00(受付終了20:30)
SNS: https://www.instagram.com/yakusoyakujyu/
- 投稿者
- あずさ
- 性別
- 女性
- 年代
- 1980年代
- コメント
- 丹波に引っ越して10年超、地元の魅力に興味津々な日々を送るアラフォー。新たな発見と体験が大好き。地元のグルメ、おいしい料理や隠れた名店を見つけることが楽しみで、アクティブな趣味にも挑戦したいと妄想中。
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