秋の味覚が豊富にそろう丹波。丹波栗や丹波黒枝豆に先駆けて、収穫体験ができる農産物といえば「ぶどう」です。丹波市春日町の山あいの果樹園「真楽園」では、8月から、ぶどうのもぎ取り体験が行われています。

 

 

真楽園のぶどうは、巨峰、ピオーネ、藤稔ふじみのり、シャインマスカット、瀬戸ジャイアンツなど良く知られた品種をはじめ、安岐あきクイーン、翠峰すいほう、ゴルビー、紫苑しえんなど約30品種が植えられています。どうしてこんなにたくさんの品種が…?と聞けば、「お客様から、あの品種はないの?と聞かれることをきっかけに新しく植えて、ここまで広がりました」と園主の細見眞也さん。

 

今年も新たにブラックフィンガー、サマークイーン、ユニハラセブンの3つの品種が加わったそう。30もの品種が揃う真楽園の魅力は、つねに何かの品種が熟期を迎えているところです。8月上旬~中旬、8月中旬〜下旬、8月下旬~9月上旬、9月上旬~下旬と次々に採りごろがやってくるため、期間中に何度行っても新しい品種に出会えます。

 

 

果樹園を訪れた9月中旬は、ピオーネ、藤稔、翠峰などがちょうど熟期を迎えたころ。受付でカゴとハサミを借りて、いざ、ぶどう畑へ。

整然と整えられたぶどうの木に、白い紙袋をかけた房があちこちにぶら下がっており、どれを収穫していいのか迷うほどです。紙袋は雨露や日焼けをさけるためにかけられたもので、ひとつひとつ丁寧に育てられていることが伺えます。

 

 

「気になるぶどうがあったら、紙袋の下のほうを、そっと破いて、中身を見たらいいからね」と園主の細見さんから教えてもらい、これぞと思う房の紙袋を少し破いて中身を確認。熟した大粒のぶどうが顔をのぞかせているのを見て、「よし、これだ」と心を決めて、枝にハサミを入れます。パチンと切った瞬間、ずっしりとぶどうの重みが手のひらに伝わってきます。

 

 

真楽園には3つのぶどう畑があり、ひとつの畑に数種類のぶどうが植えられていますが、品種がわかるように紙袋に品種の頭文字が書かれています。また、ぶどうの木にプレートを付けて、分かりやすいように工夫がされています。「うちのよさは、いろんな品種を楽しめるところだからね。スーパーなどで売っているぶどうの品種は限られているから、ここで色んなぶどうと出会って、味を知ってほしい」という細見さんの思いが込められています。

 

 

ぶどう畑の中を30分ほど巡って収穫したのは、巨峰、ピオーネ、藤稔、翠峰、安岐クイーン。黒系、緑系、赤系と品種の違う5種類で、一度にこれだけの品種を楽しめるのは真楽園ならではです。

 

 

収穫したぶどうは受付へ。自然のものなので、粒がそろっていないものや、多少傷んだ部分があるのは当たり前ですが、それをきれいに整えて包装し、お店で買う品のようにしてくれます。

 

 

また、受付に併設された直売所でぶどうを購入することもできます。箱詰めにして宅急便で発送することもできるため、旬の贈りものにもぴったりです。

 

 

真楽園の今年のぶどうのもぎ取り体験は、たくさんの来場者が来られて、大盛況で終了しました。10月からは栗の収穫が始まりますが、こちらも人気のため早期終了する可能性があります。その後も季節ごとにご案内できる果物がありますので、行ってみようかなと思われた方は事前にお問い合わせをお願いいたします。

 

(写真は9月中旬の撮影) 

 

今後、新たにスカーレット、雄宝ゆうほう紅三尺べにさんじゃく涼香すずかなどの品種のぶどうを作りたいそう。何度行っても新しい味に出会える真楽園の進化に来年度以降も注目です。

 

真楽園

兵庫県丹波市春日町野瀬311

電話:0795-75-1114

FAX:0795-75-1114

営業期間、営業時間はお問合せください。

私がレポート

稿
チカコ
女性
40代
関西某所で生まれ育ち、ひょんなことから数年前に丹波に移り住むことに。ライターとしてインタビュー記事や、丹波のランチレポ、ニューオープン情報などを書き綴る仕事をしつつ、夜な夜なしっぽりカウンター飲みを楽しむアラフォー女子です。
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