朝晩の冷え込みが徐々に増してくるそんな本格的な冬になると食べたくなるのが鍋料理。
丹波には様々なおすすめの鍋料理があります。
その中でも丹波市民に愛される、「ちょっとええ」お鍋の「ぼたん鍋」を紹介します。
今回は丹波市山南町にある「みき寿司」へお邪魔してきました。
店内には中庭があり、その中庭には、茶室を思わせる八角形の素敵な個室。
そこに入るとテーブルに赤と白のコントラストがなんとも美しい猪肉がスタンバイ済。
薄すぎず、分厚すぎず、ほどよい厚さのお肉がボリューム満点に盛られていました。
丹波が詰まった”五感で楽しむ”絶品ぼたん鍋
「炊けば炊くほど美味しいと言われるぼたん鍋ですが、良いロースは、炊きすぎるとお肉がパサパサになりすぎて固くなります。白い部分が透明に近くなったら食べ頃です。」と、丁寧に教えてくださったのは二代目女将の三木敏子さん。
「上質なロースの部分なので、お肉の柔らかさと脂のコリコリした食感が楽しめます。まずはお出汁を火にかけて、煮立ったところに猪肉を。少し炊き込んだらお野菜をつぎ足して。」と、お鍋の作り方やポイントを分かりやすく説明していただけるので、ぼたん鍋を食べるのが初めて、という方にも安心です。
土鍋の中には白味噌と赤味噌をお店でブレンドしているという特製お出汁。
お鍋に火をかけてクツクツと炊いていくと、食欲をそそるお味噌のいい香りが部屋中を包みます。
お出汁を火にかけた後はお肉を丁寧に入れていきます。猪肉は「ぼたんの花」のように見えることからぼたん鍋と言われ、見た目が美しく、お鍋に入れて火を通すのが勿体ないくらいです。
お鍋に使用する猪肉は近隣の猪肉専門店から上質なロースを仕入れており、質の良いお肉が安定して提供ができているそうです。
続いて野菜も順番に入れて完成を待ちます。野菜はなるべく地元の直売所から仕入れたり、自家栽培のものを使ったりなど、地産地消にも力を入れています。
丹波の野菜が美味しいのは、昼夜の寒暖差に、丹波霧、豊富な水資源、そして肥沃で栄養分たっぷりの土壌のおかげだと言われています。
そんな丹波市産の野菜も加え、見た目の彩が華やかになったところでより一層お鍋の出来上がりが待ち遠しくなります。
みんなでワイワイとお鍋を囲み、お鍋の香りを楽しみながら完成させていくのもお鍋料理の醍醐味ですよね。
心待ちにしていたお鍋が完成し、器に盛り付けてから改めてお肉を見ると、脂の部分が綺麗な透明でとても美味しそう!
まずはお肉にお箸を伸ばします。
一口お肉を口に運ぶと「美味しい~!!」と皆思わず満面の笑み。
ジビエ料理などで持たれがちな「お肉の硬さ」や「匂い」などの癖も感じられず、何といってもお肉の柔らかさに驚かされます。
また自然の中で育った力強いお肉の旨みとスッキリとしながらも甘味たっぷりの上質な脂が口の中いっぱいに広がります。
自家製ブレンド味噌と猪肉の脂が溶け込んで美味しさが詰まった濃厚な特製お出汁。その中で炊きこんだお野菜も絶品です。お肉とお野菜を交互にいただくと、それぞれの美味しさが更に引き立ちます。
ボリューム満点なお肉とお野菜を存分に味わいつつも、お鍋の具材が減ってきたところでシメの相談へ。シメは2種類あり、定番のうどん、もしくはご飯と卵セットとのこと。
今回は女将さんおすすめのご飯と卵セットをチョイスし、半熟卵ご飯と雑炊をいただくことにしました。こちらの材料も丹波市産のお米と卵、とのことでみき寿司の地元産に対するこだわりが伺えます。
どちらもしっかりとした濃厚なお味噌と卵のまろやかさが合わさって、ボリューム満点なお鍋の後でもスルスルといただける逸品。
上質な猪肉と丹波のお野菜を中心とした食材がたっぷりで、最後の最後まで楽しめる絶品ぼたん鍋。
みき寿司では1人前から提供可能とのことですが、2人前以上は、2日前までの予約必要です。グループでのご利用の場合は、必ずご予約ください。
今回はさらに一品料理として提供している、女将さんおすすめの「焼きぼたん」も一緒にいただきました。こちらは塩・コショウでシンプルに味付けながらも、カリっと焼いた赤身部分と上質な脂の甘み、コリコリとした食感がクセになります。ファンも多い逸品です。
お客様のニーズに合わせた豊富なメニュー
女将の敏子さんのお父様でもある先代が仕出屋をスタートさせた後、お寿司屋へと転身し当時は山南町にある唯一のお寿司屋さんだったとか。それから60年余り経った今では女将さん夫婦を中心に親子三代でお店を切り盛りされています。
「うちは料理一家。料理しかできない。」と笑いながら言われるだけあって、お品書きは盛りだくさん。
お寿司はもちろん、会席料理から女子会向けのメニューも充実!
季節の食材を中心に考えたランチメニューで、1年を通して丹波の旬を楽しめるのも嬉しいポイント。
またランチタイムにも豊富な品数の一品料理を提供しています。
丹波の地酒も揃っているので一品料理とお酒を楽しみたい方にも満足できますよ。
「臨機応変に対応しているつもり」とサービス精神たっぷり。
さらには事前予約が必要ですが、お子様には自家製のハンバーグやエビフライなど一品一品を丁寧に手作りしているお子様ランチの提供もしています。
お子様連れのご家族からお酒をゆっくりと楽しみたい方まで様々な方に楽しんでいただけるメニューとなっています。
古くからお寿司屋さんとして地元で愛されつつも、様々な年代層やお子様連れにも楽しんでいただきたいという想いと、時代の流れに合わせて変化を続けて今のみき寿司へと発展していきました。「息子夫婦が継いでくれたこともあり、まだまだがんばっていきたい」と、力強く話す女将さん。
シチュエーションに合わせてお部屋が選べる広々店内
創業当時はお寿司屋さんとしてカウンターのみで始まったみき寿司。
しかし今では、店内は2階までお部屋があり、とても広く、全部屋を合わせると百数十人は入れるとのこと。主に地元のお客様からのご要望に答えたい想いでお座敷を徐々に広げ、現在の建物まで拡大していったそうです。店内は旅館さながらで至る所に趣があり、どこを見ても古きよき和テイストで素敵な空間が楽しめます。
おひとり様のカウンターから、少人数での個室や大人数での宴会部屋まで、お部屋の種類は様々。完全個室の茶室風のお部屋にテーブルと椅子のお部屋、掘りごたつのお部屋などがあるため様々なシチュエーションで利用できるのも嬉しいポイントです。
おひとり様からご家族やカップル、お友達同士でも行くのはもちろん、新年会や歓送迎会などの大規模な宴会にも対応しています。
ぼたん鍋は11月中旬から3月いっぱいまで、とまさに「旬」真っ只中です。冬ならではの
味覚「ぼたん鍋」で身も心も、ほっこりとあたたまりに丹波に遊びに来てくださいね。
「季節料理 みき寿司」
住所:兵庫県丹波市山南町和田204
TEL : 0795-76-0140
営業時間:お昼11:00 ~ 14:00 夜 17:00 ~ 21:00ごろまで
定休日:毎週水曜日(月に1回連休あり)・月曜日の夜
Instagram:@miki.zushi
- 投稿者
- ほたる
- 性別
- 女性
- 年代
- 1980年代
- コメント
- 県外から丹波市に移住、素敵な人達との出会いに心躍る日々。食べ歩き、文化体験、アウトドアなど、浅く広く興味があり、「とりあえずやってみる」がモットー。体験してみて感じた等身大の感想をレポートにしてお届け中。