良い香りに癒されるアロマテラピー。香りだけでなく、ストレス軽減やリラックス効果等が期待され、リラックスやリフレッシュタイムに気軽に取り入れる人も増えています。

 

さまざまなアロマグッズがありますが、今回ご紹介するのは丹波の緑豊かな山に自生しているヒメクロモジ(姫黒文字)という樹木から抽出される、気品ある香りのエッセンシャルオイルとフローラルウォーター(芳香蒸留水)です。

 

「KOHARU ORGANIC 姫黒文字」ラインナップ

エッセンシャルオイル5,500円 フローラルウォーター1,760円

 

「KOHARU ORGANIC」というブランドのネーミングもかわいい、姫黒文字のエッセンシャルオイルとフローラルウォーター。甘くてどこか爽やかな、上品な香りで気分がリフレッシュします。エッセンシャルオイルはハンカチなどに垂らすほか、アロマランプやディヒューザーで香りを揮発させて楽しみます。オイルなどで希釈すればアロママッサージにも使え、リラックス感が高まります。

 

フローラルウォーターは直接服や肌にかけて香りを楽しむ芳香蒸留水です。お部屋や車の空気を、シュッとスプレーすることでリフレッシュするのもオススメ。たっぷり使えるフローラルウォーターには、詰替え用もあります。

 

「KOHARU ORGANIC」をプロデュースしているのは、丹波市氷上町にある「株式会社かどの 里山ラボ」。丹波市氷上町の「葛野(かどの)」という地区にある会社で、本社のある旧かどの保育所には、「デイサービスかどの」のほか、先日「SATURDAY TAMBA」でも取り上げました「氷上つたの会」の加工所もあります。

 

ヒメクロモジの自生する山へ

エッセンシャルオイル、フローラルウォーターの原料となるヒメクロモジの木は、旧かどの保育所からほど近い山の中にあります。

ヒメクロモジはクスノキ科の落葉低木で、取材した11月には小さい葉っぱが黄色く色づいていました。山裾を少し歩くだけで、そこかしこにヒメクロモジの木を見つけることができます。

 

地域の人達にとってヒメクロモジは、山に当たり前に生えている木の一つで、長らく風景の一部として捉えられてきました。ある日、株式会社かどの取締役の三輪邦興さんが、「クロモジ」の健康効果が注目されていること、嗅覚の刺激が認知症予防につながることなどが書かれた論文を目にし、地域にある森の豊富な資源を役立てることはできないかと考えたのが、開発のきっかけでした。

 

株式会社かどの 代表取締役 八尾正幸さん

 

枝を少し手で折るだけでも優しく安らぐ香りがほんのり漂います。10ml(アロマオイル瓶2本分)のアロマオイルの抽出には、約4~5kgのヒメクロモジの枝葉が必要で、枝切り鋏で切り取った大量の枝をトラックに積んでラボに運びます。

市販されている安価なアロマオイルの中には、香りが似たエッセンシャルオイルを混ぜたものや、アルコールなどで希釈しているもの、石油由来の合成香料など不純物が混ざったものもありますが、本来「エッセンシャルオイル」とは天然の植物からのみ抽出されたもののことを指し、「KOHARU ORGANIC」のエッセンシャルオイルも原材料はこのヒメクロモジの枝葉だけ。では、この枝葉がどのようにアロマオイルやフローラルウォーターに変わるのか、ラボを見せていただきました。

 

こちらがラボ。エッセンシャルオイルは「水蒸気蒸留法」という方法で抽出されます。

 

大鍋は二重底になっており、下段に水、上段にヒメクロモジの枝葉を入れ、加熱して水蒸気を送り込みます。水蒸気になる水は、葛野地区に隣接した多可町加美区の湧き水「松か井の水」で、平成の名水百選に選定されているものです。

 

水蒸気にさらされることで、植物中の精油成分が気化し、水蒸気と一緒に上昇します。この精油の成分を含んだ水蒸気を、螺旋状のガラス管に通しながら氷で冷やした冷水で冷却することで液体に戻り、その時油分と水分の2層に分かれます。

冷却された水蒸気は2層に分かれて溜まる。上層が油分、下層が水分。

 

上層の油分だけをスポイトで丁寧に取り出したものが純度100%エッセンシャルオイルとなります。また下層には、水に溶ける香り成分と僅かな精油成分が残り、こちらがフローラルウォーターとして利用されるのです。

フローラルウォーターを取り出す様子

近隣の山に生える木を原料に、山から湧き出る名水を使って手作業で抽出されるエッセンシャルオイルは里山の大自然がギュッと詰まった自然で親しみやすい香りがします。

 

このエッセンシャルオイルの成分を、分析したところ、医学論文で認知機能改善効果があるとされた「リナロール」を約16%、さっぱりしたレモンの香りをもち抗菌効果が期待できる「リモネン」が約11%含まれるなど、複数の有用成分が確認されています。

 

株式会社かどの 里山ラボでは、同施設内のデイサービスかどのの利用者にクロモジエッセンシャルオイルの香りが漂う木のペンダントをプレゼントするなど、良い香りを日々の活動の中に取り入れています。

 

ペンダントを首に下げているととてもリラックスできるので、眠りにくい夜などにも役立ちそうです。

 

「KOHARU ORGANIC 匂辛夷」ラインナップ

エッセンシャルオイル8,800円 フローラルウォーター2,200円

 

また、他にも春の里山で咲き誇る「ニオイコブシ」から同様に抽出した「KOHARU ORGANIC 匂辛夷」もあり、こちらは甘いフローラル調のフレッシュな香りが魅力です。ニオイコブシは山の中腹の斜面などに多く生えているため採取がヒメクロモジより困難で、さらに抽出できる精油の量も少ないため大変希少です。リフレッシュしたい時や、明るく元気な気持ちになりたいときに使うと良さそうです。

また成分分析の結果、「アネトール」など女性の健康に役に立つ成分も多いと分かりました。

「かどのの郷」販売スペース

 

今後はアロマグッズを使った石鹸作りなどのワークショップも構想中。クロモジが自生する山やラボのご案内は随時受け付けています。

また、「KOHARU ORGANIC」の商品は丹波市氷上町の「かどのの郷」で販売される他、オンラインショップで入手可能です。どこにいても、丹波の里山のいい香りを楽しめるアロマラインナップをぜひお楽しみください。

株式会社かどの里山ラボ 八尾さん(右)、今村さん(左)にご案内いただきました!

 

KOHARU ORGANIC

ホームページ

http://koharuorganic.com/

SNS

https://www.facebook.com/koharuorganic/

オンラインショップ

https://koharu.base.ec/

お問い合わせ

株式会社かどの 里山ラボ

兵庫県丹波市氷上町上新庄1-6

koharuorganic@gmail.com

Tel.0795 82 8355

 

【販売】

かどのの郷

〒669-3613 兵庫県丹波市氷上町上新庄445-4

TEL 0795-82-4224

FAX 0795-82-4124

営業時間

・4月~12月=8:30~17:00

・1月~3月=9:00~17:00

・定休日:毎週水曜日(水曜日が祝日等の場合は翌日)

 

 

※価格等は取材時の情報です。

私がレポート

稿
チカコ
女性
30代
関西某所で生まれ育ち、ひょんなことから数年前に丹波に移り住むことに。ライターとしてインタビュー記事や、丹波のランチレポ、ニューオープン情報などを書き綴る仕事をしつつ、夜な夜なしっぽりカウンター飲みを楽しむアラフォー女子です。
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