3月3日は桃の節句。「ひな祭り」が近づくと心が華やぎますね。ひな祭りには、子どもたちを病気や事故から守ってほしいという願いを込め、雛人形が飾られます。

家に雛人形を飾るだけでなく、まちなかで雛人形を展示する会場を巡る「雛めぐり」を行う地域も昨今では増えているようです。丹波市でも、柏原町のまちなかと、青垣町の佐治地域で2月終わりから3月終わりにかけて雛めぐりが行われます。市内ではどちらも毎年恒例になり、楽しみにされている雛めぐりですが、それぞれ2024年ならではの取り組みもあるようです。今回の記事では、2つの雛めぐりについてお伝えします。

 

「佐治福よせ雛」いきいきと第二の人生を送るお雛様が表す「青垣の夏」 

 

丹波市青垣町佐治で2月25日(日)から3月24日(日)まで開催の「佐治福よせ雛」は、一風変わったユニークなアプローチで雛人形を展示しています。「雛段から降りたお雛様たち」というコンセプトで、各家庭で大切にされていたけれども、様々な事情で手放さなければならなかったり、飾る機会を逸することとなったりしたお雛様たちが、第二の人生を歩む様子が描かれています。 

 

 

佐治福よせ雛は、「福よせ雛」プロジェクトの一環で、名古屋を中心に全国30か所以上で展示されている唯一の兵庫県内の会場です。持ち主の手から離れた雛人形に新しい命を吹き込み、人形たちが現代の生活を彩り楽しむ。各会場で、人形たちがまるで現代人かのように生き生きとした様子が表現されています。

 

 

開催地の丹波市青垣町佐治は、かつては街道沿いの宿場町として栄え、今もなお古風で趣のある建物が残っています。町全体が展示会場となり、築160年の古民家から銀行、酒屋、飲食店、化粧品店、メガネ店など13会場で趣向を凝らした展示が楽しめます。会場では、人形はもちろん、様々な小物使いにもご注目を。これまでの展示では、メガネ店でおしゃれなセルフレームのメガネをかけた人形が展示されたり、元薬局の会場で本物そっくりのミニチュアの視力検査表を使用して人形たちが視力検査を行っている様子が見受けられたり。精巧な小物は佐治福よせ雛の運営スタッフによる手づくりだというので驚きです。

 

 

2024年開催のテーマは「青垣の夏」。昨年はお花見に釣りなど、春の陽気に誘われて様々なアクティビティを楽しむお雛様の様子が見られましたが、今年は夏を楽しむお雛様の様子、そして来年は秋、その次は冬…、4年かけて、地元青垣の四季を表現します。春のイメージが強いお雛様、夏には一体どんな表情を見せてくれるのか楽しみですね。

 

 

青垣町の佐治地域では、毎月第4日曜日に、佐治の町をまるごと楽しむイベント「サジイチ」が開催されています。宿場町の風情を大いに残したまちなかで、カフェ、雑貨屋などの出店や、この日にしか食べられない特別メニューのご提供、市内の人気パン屋さんから届けられたパンの販売なども行われる人気イベント。風情ある佐治の町を散策しながら、買い物を楽しみ、築100年以上の古民家でゆっくり過ごすことができます。

  

 

「佐治福よせ雛」の開催中、2月25日(日)と3月24日(日)はサジイチ同時開催。また期間中の土日には佐治倶楽部会員による飲食の提供もあります。また、会期中にワークショップも開催。日程等、詳しくは、実行委員会が発信しているSNSをご覧ください。 

 

佐治福よせ雛

開 催 期 間: 2月25日(日)~3月24(日)

時          間: 10:00 ~ 16:00

会          場: 兵庫県丹波市青垣町佐治の町なか 13 箇所 MAP参照

                  カーナビで「中兵庫信用金庫青垣支店」を検索してきてください。

主          催: 丹波・佐治福よせ雛実行委員会 NPO 法人 佐治倶楽部

問い合わせ: 080-8841-4223

Instagram:  https://www.instagram.com/sajifukuyosehina/

 Facebook:  https://www.facebook.com/sajifukuyosehina

 

 

「丹波かいばら雛めぐり」同時開催イベントで春先の城下町をまるごと楽しむ

 

毎年、丹波市柏原町ではJR福知山線柏原駅から徒歩圏内のまちなかで「丹波かいばら雛めぐり」が開催されています。柏原町は織田信長の弟・信包が慶長3年(1598年)に初代柏原藩主を務めたという織田家ゆかりのまち。現在でも織田家の家紋や書院造りの藩邸をはじめ、当時の城下町の風情が街並みに残っています。柏原のまちを散策するだけでも歴史の香りを感じられますが、3月になると雛人形の華やかさが加わり、うららかな城下町の春を味わうことができます。

  

 

今年は3月16日(土)から3月31日(日)まで開催される「丹波かいばら雛めぐり」。丹波かいばら雛めぐりは2017年に自治会から地域の女性に呼びかけられ、「女性が中心になるイベント開催を」という趣旨でスタートしました。以降、毎年楽しみにされている春の恒例行事です。今年は、大正ロマンの趣が残る「かいばら一番館」や、女学校をリノベーションした「たんば黎明館」、駅近くのコミュニティスペース「旧木輪」などを中心に、合計13箇所で雛人形が飾られる予定です。

 

 

歴史を感じさせる由緒ある人形から、家族の思い出の品として大切にされてきたものまで、各々のひな人形にはそれぞれの物語があります。展示会場には段雛や市松人形だけでなく、地域の女性が手作りしたつるし雛も飾られています。小さなお人形や飾りを繋げたつるし雛は、雛人形と一緒に飾ることでより華やいだ雰囲気を醸し出し、ひな祭りのお祝い感を一層引き立てます。つるし雛には毎年テーマがあります。今年のテーマは平和の象徴・鳩。世界で続く戦争や紛争に、平和のメッセージを届けたいという想いでひと針ひと針作られています。

 

 

 

会期中には柏原のまちなかで様々なイベントが開催されます。

3 月16日(土)には、柏原自治会館駐車場およびたんば黎明館庭園、古市場公民館で「世界を旅するマルシェ」が開催。世界を旅するマルシェは、様々な国の食べ物や雑貨を扱う出店者が並び、丹波にいながらにしてまるで世界旅行をしている気分になるようなマルシェです。海外のものだけでなく、地元の農法にこだわった野菜や加工品なども並びます。会場の一つである柏原自治会館駐車場では柏原華道会によるお茶会も開かれ、和の文化との融合も楽しめます。

同日はJR柏原駅構内で駅ナカマーケットも開催するので、駅前で買い物を楽しんでから、雛めぐりを楽しみ、世界を旅するマルシェの会場に向かうのもおすすめです。

 

 

3月23日(土)には柏原藩邸の陣屋跡で雅楽の演奏会が、23日(土)と24日 (日)には写真撮影会や花かざりで作るおひな様のワークショップの他、7つのお店のお土産つきの雛めぐりまち歩きイベントを開催。3月30日(土)31日(日)にはまちなかで楽しむスタンプラリーが開催、31日(日)はかいばら一番館広場で野菜マルシェ&フリーマーケットも開かれるなど週末にはイベントがもりだくさん。

 

会場周辺の商店街でショーウィンドウに飾られる雛人形や丹波市に伝わる伝統的な人形・稲畑人形にもご注目を。まちの雰囲気に浸りながらひなまつりを楽しむ、少し大人な雛めぐりをお楽しみください。

 

 

  

丹波かいばら雛めぐり

開 催 期 間:3月16日(土)~3月31日(日)

時          間:10:00 ~ 16:00

会          場:兵庫県丹波市柏原町柏原のまちなか13箇所 MAP 参照

最 寄 り 駅:JR 福知山線柏原駅 下車すぐ

主          催:丹波かいばら雛めぐり実行委員会

問い合わせ:0795-73-0198 ( 柏原自治会館内 )

Instagram: https://www.instagram.com/tambakaibarahinameguri/

 Facebook:https://www.facebook.com/tamba.kaibara.hinamegury/?locale=ja_JP

私がレポート

稿
あずさ
女性
1980年代
丹波に引っ越して10年超、地元の魅力に興味津々な日々を送るアラフォー。新たな発見と体験が大好き。地元のグルメ、おいしい料理や隠れた名店を見つけることが楽しみで、アクティブな趣味にも挑戦したいと妄想中。
地元のローカルな魅力や美味しい食べ物、多彩な楽しみ方をどんどん発信していきます!
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