丹波市観光サポーター連動新企画スタート!

TAMBA edit.|丹波市観光サポーターが選ぶ、「推し」ガイド

今回は、「明正堂(めいせいどう)」さんにお伺いしました。

 

丹波市柏原町に店を構える老舗和菓子店「明正堂(めいせいどう)」の創業は昭和3年。現在の店主である吉竹仁人(よしたけ きみひと)さんは、その四代目にあたります。

高校卒業後、吉竹さんは宝塚の菓子店で約10年間の修行をしました。そこは和菓子も洋菓子も扱う店で、朝はケーキ、続いて和菓子づくりと、幅広い技術を学ぶ環境でした。

 

 

「家業を継がなければならない」という空気に反発していた時期もあったそうですが、高校3年生の春にイベント出店を手伝ったことが転機となりました。お客さんから「いつもおいしいものを作ってくれてありがとう」と声をかけられたのです。買ってもらう側であるはずなのに、感謝の言葉をもらえる。そのやりとりに心を動かされ、「この道もいいのかもしれない」と思ったといいます。

 

初代から続く店は、もともと現在の場所から少し離れた細い通り沿いにありました。車を停めるのも難しい場所だったため、吉竹さんが修行先から戻るタイミングと同じく、三代目であるお父さまが現在の場所へ移転。そこから二代目、三代目、そして吉竹さんの三代で店に立つ日々が始まりました。

 

 

 

修行先で学んだ製法と、店に受け継がれてきた昔ながらのやり方。その違いに戸惑うこともあったそうですが、それでも少しずつ自分らしい店づくりを進めていきました。

 

大切にしているのは、初代から続く味を守りながら、今の時代に合う食感や甘さへと整えていくこと。初代が作った「おさん最中(現在の商品名は『おさんの森』)」は現在でも変わらぬ味を受け継いでいます。また、二代目、三代目が考案した商品も少しずつブラッシュアップ。しっとり、ふんわりとした食感を好む現代の感覚に合わせ、あんこの炊き方や生地の仕上げも見直してきました。

 

 

吉竹さんが戻ってきて感じていたのは、「柏原のお菓子屋」という印象が強いことでした。同じ丹波市なのだから、「丹波のお菓子」として発信していきたい——そんな思いから、小豆だけでなく、米粉や餅粉、お茶、酒、トマトなど、丹波各地の魅力ある素材をお菓子に取り入れるようになります。

 

「勝手に六町コラボ」として旧町ごとの良いものを組み合わせ、丹波全体の魅力をお菓子で伝えていく。例えば、市島町の酒蔵「山名酒造株式会社」の日本酒を使った日本酒ケーキ「ほろ善丹波」や、春日町のお茶を使った和菓子、氷上町の完熟トマトを使ったゼリーなど、その土地で出会った“おいしいもの”をお菓子として表現。地域の人とのつながりから、新しい商品が少しずつ生まれていきました。

 

 

人気商品のひとつが、丹波白小豆を使ったどら焼き「丹麗(たんれい)」です。白小豆は生産量が少なく、近年は確保も難しくなっている希少な素材。吉竹さんはその小豆の味わいを「女性的で、やわらかく上品」と表現します。普通の小豆とは違う、まろやかで澄んだ風味。定番のどら焼きだからこそ、その違いがまっすぐ伝わります。生地はふわっと柔らかく、粒を程よく感じる小豆との相性も絶妙です。

 

 

 

 

 

 

そして現在、最も人気の商品ともいえるのが、丹波大納言小豆を使った「餅あんパイ」です。洋菓子の技法であるパイ生地のサクッとした食感と、薄いお餅のモチっとした食感のバランスを研究し、少しずつ改良を重ねてきた商品です。発売当初はなかなか売れなかったものの、少しずつファンが増え、今では月に数千本売れる看板商品へと育ちました。

 

 

 

 

和菓子の枠にとらわれない商品づくりも、四代目が支える明正堂の魅力のひとつです。

もなかの皮を使い、香ばしい黒豆を混ぜ込んだクッキー生地と合わせた「とのわ」は、お茶にもコーヒーにも合う人気商品。

 

 

 

 

さらに「丹(まごころ)のバターサンド」は、丹波大納言小豆と北海道バターを合わせた一品です。和菓子屋でありながら、洋菓子のエッセンスも感じられる商品には、宝塚で洋菓子づくりを学んだ経験も活かされています。

 

 

「一気にブームになるより、少しずつ愛されていく商品の方が強い」と吉竹さんは話します。流行で終わるのではなく、長く愛されるお菓子をつくりたいと、日々どの商品にも気を抜かず改良を重ねています。

 

今後、お店では新たな挑戦も始まります。秋頃を目標に店内を改装し、丹波の日本茶を味わえる小さなカフェスペースを設ける予定です。丹波市内には魅力的なお茶の作り手やお茶屋さんが多くあり、そのお茶とともに明正堂のお菓子を店内で味わうことができるようになります。

 

これまで夏季限定で試験的に提供していた「かき氷」も好評でした。抹茶や小豆、団子に加え、桜や食用の「もみじ」を使った珍しいソースを使うなど、吉竹さんらしい遊び心も光ります。カフェスペースのオープン後は、少しずつ吉竹さんのアイデアを取り入れた店内でしか味わえない商品も増やしていく予定だそうです。

 

 

「歩みを止めることなく、いろんな価値を創造していける店にしていきたい。」

老舗でありながら、守るだけではなく、少しずつ変わり続ける。そこには、丹波の素材、人との縁、そしてお客さんに喜んでもらいたいというまっすぐな思いがあります。

柏原のまち歩きの途中に、ふらりと立ち寄りたくなる和菓子店。受け継がれてきた味と、四代目の新しい挑戦を味わいに、ぜひ足を運んでみてください。

 

 

【丹波柏原の和菓子屋 明正堂】

〒669-3309 兵庫県丹波市柏原町柏原71
電話番号:0795-72-0217
営業時間:平日・土曜日 9:00-18:00
営業時間:日曜・祝日 9:00-17:00
定休日 :火曜日

 

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★丹波市観光サポーターの推しpoint|〈mikeさんより〉

【丹波白雪大納言どら焼き「丹麗」丹波白小豆】

白い小豆は丹波市で初めて出会ったこと、いくつか丹波白雪大納言小豆の和菓子を食べたが、どら焼き「丹麗」の白小豆のつぶ加減や甘さが自分の好みだから。

★写真提供:丹波市観光サポーターmikeさん★

 

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「今度の週末、どこに行く?」
有名な観光地もいいけれど、誰かの「大好き!」が詰まった場所へ行ってみる。


丹波市を愛する『丹波市観光サポーター』が、大切に温めてきた「推し」をご紹介します。
楽しい、おいしい、美しい、そして新しい、丹波。

 

『TAMBA edit.』で見つける、等身大の贅沢な休日。

ページをめくるように、あなたの知らない丹波市をアップデートしてみませんか?

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★今回ご紹介したスポットと一緒に楽しむ|

糸を紡ぎ伝統を紡ぐ「工芸の店KABURA」 

大樹に見守られた感謝の和菓子「餅の神田屋」

海を越えて丹波の城下町へ 伝統の技術をつなぐ ジュエリー工房「ピエール・エ・オクスタット」

 

 

 

私がレポート

稿
ナッツ
1980年代
丹波市は、いままでも生活の中でよく立ち寄るまちでした。これからの取材を通して皆さまに魅力をお届けするとともに、自分自身ももっと丹波市の「おいしいお店」や「楽しい場所」、見どころを知っていきたいと思います!
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