家族でごはんを食べに行く時、家族みんなの食べたいものがバラバラで、お店選びに苦労することってないですか?
柏原駅のすぐそば(なんと徒歩3分!)にある「喜作」は、1939年(昭和14年)に創業し90年近い歴史がある、地域に愛され続ける日本料理屋ですが、ここでは「会席料理」や「海鮮」の他に、「焼肉」までも食べることができます。
伝統の味わいを守りつつ、新しいことにも果敢に挑戦されている「喜作」をご紹介します。
JR柏原駅から国道176号を東に100mほど進んで、北側の通りに入ったところにある3階建ての建物が「喜作」さんです。
道路正面には、「割烹 喜作」の暖簾がかかり、外観は歴史を感じさせる風格ある佇まいとなっています。
建物の中に入ると、雰囲気は一変。
外観からは想像もつかないような木目調のモダンな光景が広がります。
3年前(2022年)に改装されたばかりだという1階は、間接照明に照らされたとても落ち着いた空間となっています。
喜作では、基本的に個室で食事を楽しむことができるので、小さなお子さんがいるご家族もプライベートな空間でゆっくりと料理を楽しむことができます。
喜作は、元々小料理屋から始まり、料理旅館や料亭へ姿を変えながら、宴会や法要でも利用される地域の人々に親しまれるお店に発展してきました。
そんな喜作の暖簾を守るのは、4代目料理長の松本武彦(まつもとたけひこ)さんと女将の真弓(まゆみ)さん。料理長は、長年の経験で培った目利きと技で料理を支え、女将はお客さんを迎えるおもてなしの心を大切に、夫婦二人三脚で喜作の伝統を守り続けてきました。
状況が一変したのは、2020年以降の新型コロナウイルス感染症の拡大。
コロナウイルス感染症拡大の影響で宴会や法要等の団体利用が減少したことにより、新たに家族連れや少人数でも気軽に利用できる、個室の「焼肉」を始められました。
焼肉を選んだのは、「換気がよく、安心して料理を楽しめる」ことと、「会席料理で培ってきた上質なお肉の扱いを生かし、厳選した黒毛和牛や国産牛をお客さんに提供できる」からだそうです。
ここに、料亭らしい繊細な心配りを加えた、「喜作ならではの焼肉コース」が誕生しました。
喜作でもっとも大事にしていることは「お客さんに美味しいものを食べてもらう」こと。
「喜作」を選んで来てくれるお客さんに対して、料理長が厳選したお肉や野菜、お米等を食べて欲しいとのこと。
また、美味しく食べてもらうために、料理を出すタイミングをお客さんに合わせて行うなど、きめ細かな気遣いも大事にしているそうです。料亭ならではのノウハウや気遣いが随所に見られます。
喜作では、昼・夜ともに営業されており、昼営業はコース、夜営業はコースと単品料理をお楽しみいただけます。
また、お客さんにはゆっくりと食事を楽しんでもらいたいという思いから、コースは要予約となりますのでご注意ください。
そんな喜作で提供される焼肉コースのうち、一番人気は「Bコース」(5,478円[税込])。
カルビ系の厳選牛がメインとなったコースです。
前菜は、優しい味わいの煮物や自家製の丹波黒豆豆腐が出され、料亭ならではの旬の味わいが堪能できます。
また、キムチ、ナムルの盛り合わせ(キムチ:3種類、ナムル:3種類)は、様々な種類を食べ比べることができます。
キムチは、見た目ほど辛くないので、あまり辛い味付けが得意でない方でも美味しく食べることができます。また、ナムルも、ほんのり甘い味付けとなっているので、お肉を食べる合間の箸休めとしてちょうど良い味と量になっています。
スープは、蓋を開けた途端に広がるごま油の香りが食欲をそそります。
また、スープにはとろみがついているので、少し時間をおいても熱々のまま楽しむことができます。
さらに、かきたまの下には、しいたけ等細かく刻まれた具材がたくさん入っていて食べ応えがあり、スープの旨味をしっかり吸収した満足感のある味わいに仕上がっています。
サラダは、自家製ドレッシングのかかった彩りサラダ。
新鮮な野菜とほんのり甘い玉ねぎベースのドレッシングの相性が抜群です。
次に出てきたのはローストビーフ寿司。
食べやすい一口サイズで、飾り包丁の施されたローストビーフの上には、柚子胡椒を合わせたおろしが添えられており、一緒に食べると、ローストビーフの柔らかさと肉の旨味が口いっぱいに広がったあと、爽やかな香りと辛味が後味をさっぱりまとめてくれます。
また、一緒に盛り合わせて提供されるのは、ローストビーフユッケ風。たれと卵黄が絡み、濃厚な旨味をじっくり堪能でき、同じ食材でも異なる表情を見せてくれます。
ここまでくると、焼肉への期待が否応なしに高まります。
出てきたのは、サシの美しい「塩タン」「焼きしゃぶ」「お肉の盛り合わせ」。
塩タンは、ネギとともにレモンまたはガーリック塩でお楽しみいただけます。
柔らかい牛タンにシャキシャキしたネギの食感がアクセントとなり、定番のレモンでさっぱり食べることもできますし、喜作オリジナルのガーリック塩でひと味違った味わいを楽しむこともできます。
焼きしゃぶは、大判の肉を軽く焼き、自家製の白ポン酢につけて食べます。
喜作オリジナルの白ポン酢は、和食ならではの甘味を感じる、とてもマイルドなつけダレとなっています。
お肉を焼くと脂がしっかり出てきますが、玉ねぎや大根おろしといった薬味と白ポン酢を合わせることで、驚くほどさっぱり食べることができます。
溶けるほど柔らかいお肉、玉ねぎの食感、大根おろし、白ポン酢が一つにまとまることで、喜作でしか味わえないものとなっています。
この焼きしゃぶは、追加注文されるお客さんも多いそうです。納得の満足感でした。
お肉の盛り合わせでは、「肩三角」「ハネシタ」「三角バラ」「カルビ」をいただきました。
お肉は、料理長が厳選したお肉を数種類盛り合わせて提供されるので、それぞれのお肉の“個性”をじっくり味わうことができます。
普段の焼肉では、部位を気にして食べる機会は少ないですが、喜作では、テーブルに設置されたタブレットから肉の部位を確認することができるので、この機会に「自分の好きな部位」を探してみるのも面白いかもしれません。
肩三角は、きめ細かな赤身にサシがきれいに入っており、噛めば噛むほどしっかりとした肉の旨味が口いっぱいに広がります。
ハネシタや三角バラ、カルビは、肩三角に比べるとサシが多く非常に柔らかく、一口より大きいお肉を頬張ると、脂をしっかり感じることができます。
決して脂っこいわけではなく、お肉の旨味と脂の調和を楽しむことができます。
お肉だけを楽しむ、ごはんとともに楽しむ、お酒とともに楽しむといった、それぞれの楽しみ方で味わってみてください。
お肉を食べ終わり、その余韻に浸っていると、次に梅そうめんが提供されます。
梅そうめんは、そうめんの上に、ほぐされた梅干し、シソ、ミョウガが乗っており、そうめんのつるりとしたのどごしとともに、さわやかな酸味・香りが鼻を抜けていきます。
甘めのつゆと、さわやかな薬味のバランスは、まさに和の技術。お酒を飲んだ後のシメにもさっぱり食べられます。
最後のデザートは、イチジクのシャーベット。
生のイチジクとオレンジ、フローズンヨーグルトが添えられてあり、少し粗目のシャーベットのシャリシャリ感によって、口の中で長く冷たさを感じることができます。イチジクとフローズンヨーグルトはとても相性が良く、また、どちらも甘さ控えめとなっているので、食べ終わった後には、焼肉を食べた後とは思えないほど口の中がとてもさっぱりしていました。
ここまで焼肉についてご紹介してきましたが、もっと日本料理を楽しみたい!という方は、「喜作」の原点であり、今も人気の「会席料理」(5,500円[税込]~)がおすすめです。
他にも、すき焼き御膳、季節限定の松茸会席や冬のぼたん鍋、松花堂弁当など、多彩な料理も健在です。
家族の中でも、「会席がいい」「焼肉コースがいい」と意見が分かれても、同じお店・同じテーブルでそれぞれ楽しめるのが喜作ならではの魅力となっています。
また、接待や同窓会、法要など、幅広い用途に利用できる割烹では、最大100名まで利用ができる宴会場も完備されています。
さらに、真心を込めた和食弁当のテイクアウトも手がけられています。
さらに、週末限定となりますが、地元の道の駅やとれたて野菜市場にて、具だくさんの野菜とエビを使った「サラダ巻き(1,200円[税込])」も販売※されています。
サラダ巻きは、地元の方にも好評で、あっという間に売り切れてしまうそうです。
そんな人気のサラダ巻きを道の駅等で見かけたら、是非お手に取って、ここでしか味わうことのできないサラダ巻きをお楽しみください。
※喜作では、予約注文も受け付けています。
お客さんからは、「喜作にお任せすれば安心」と言われるそうで、90年近い歴史に裏打ちされた、厚い信頼を感じることが多いそうです。
その反面、初めての方には「敷居が高い」「気軽に入りにくい」といった意見もあるそうです。
「自慢の料理を楽しんでもらいたい」という強い思いが料理への誇りとお店の格式の高さに繋がっているのかもしれません。
一度訪れてみると、おもてなしの心でおいしい料理を提供したいという思いが料理だけでなくお店全体の雰囲気から伝わるので、気軽に訪れてみてください。
2025年9月1日(月)~2025年9月30日(火)には、喜作リニューアルオープン3周年を記念して、焼肉コースまたは焼肉単品をご注文の方限定で、ワンドリンクサービスを実施されているので、是非この機会に「喜作」さんを利用してみてください。
「歴史や伝統を守ることは大切です。しかし、守るだけでは衰退してしまう。だからこそ、時代やお客様のニーズに合わせて、挑戦を続けていきたい」と語る料理長と女将。
その言葉のとおり、人気の高い「焼きしゃぶ」や「焼きすき」を盛り込んだ「しゃぶすきミニコース(3,850円[税込])」を期間限定で提供されています。
このコースでは、「キムチ、ナムル」「肉すい」「ミニサラダ」「焼きすき、焼きしゃぶ」「ごはん」「おろし蕎麦」「季節のシャーベット」を、ランチ・ディナーどちらでもお楽しみいただけます。
なお、コースは要予約となりますので、提供期間も含めて、詳細はお気軽に喜作へお問い合わせください。
地域の方々にとって、宴会や法事、またハレの日に利用されることが多い「喜作」さん。
ハレの日などの料理については、「気軽にご相談いただければ、一緒に記念日を作らせていただきます」と、お客さんに寄り添う姿勢が、長年培われた厚い信頼に繋がっているのだと思います。
先代から受け継いだ伝統を守りながら、夫婦二人三脚で歩み続ける「喜作」。
90年の歴史に新しい工夫を重ねるその姿勢には、お客さんはもちろん、支えてくれる方々への感謝の思いが込められていました。これからも、心のこもったおもてなしで訪れる人を迎えてくれることでしょう。
【喜作】
住所:丹波市柏原町柏原77-1
電話:0795-72-1044
営業時間:昼11:30~15:00(L.O. 14:00)
夜17:30~22:00(L.O. 20:45)
※日曜夜は21:00閉店
定休日:月曜日(変更になる場合あり)
駐車場:有
HP:和の焼肉と割烹 喜作
Facebook:丹波 割烹喜作
Instagram:@tanba.kisaku
- 投稿者
- まる
- 年代
- 1980年代
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