木と親しむ「丹波年輪の里」


少しずつ春を感じ始めると、何か新しいことを始めたい気持ちになりませんか?

今回取材した「丹波年輪の里」は、そんな気持ちを満たしてくれるかもしれません。




丹波年輪の里は、木と親しみ、木のすばらしさを発見してもらうための拠点なのだそうです。今回は、施設内のクラフト館・工作室で開催されているクラフトを体験しました!

 

丹波年輪の里の「クラフト館」へ



クラフト館の入り口には、体験出来るメニューがありました。


館内にも、これから開催予定の木工教室&ワークショップの紹介が並んでいます。


工作室で木のスプーン作り


 


こちらの木工クラフト教室で、以前「TSUMUGU Wedding」さんの記事で紹介させていただいた「こんかつ in TAMBA」が開催され、アウトドアテーブルを制作されたそうです。制作中は自然に会話が生まれ、楽しそうですね。

 


今回は、木のスプーン作りに挑戦しました!

 


制作のご指導をいただいたのは、木工指導員の西 禎恒さんです。
こちらには4名の木工指導員がいるそうです。

 

 

▼一概に木のスプーンといえど、木の種類が変わるとこんなに風合いや色が異なります

 


まずは、すくう部分を彫刻刀で削っていきます。



指導員の西さんがお手本を見せてくれます。

 


彫刻刀を握る事すら久しぶり過ぎな上に、思っている以上に固くて驚きました。
西さんの様になかなかザクザク削ることができません。

 


▼西さんがザクザク削る様子をみていると木が柔らかそうに見えます


西さんにも助けていただきながら、なんとかスプーンらしいくぼみが完成しました!

 


やすりがけ不要!カンナで削ってツルツルに


今回、西さんにご指導いただいたスプーン作りは、やすりがけ等はおこなわず、カンナで削っていく方法でした。カンナといえば、大工さんが使ったりかつお節を削るイメージしかなかったのですが、カンナで削ったあとが、こんなにツルツルで肌触りがいいものになるとは知りませんでした。

 

 

▼西さんお手製のカンナ


▼角度のコツを掴み削っていきます

 

▼削る感触が楽しくて、思わず削り過ぎないよう注意が必要だそうです

 

 万全のフォローでオンリーワンが完成

 

 


ワークショップは西さんの様な指導員の方が、しっかりフォローしてくださいます。

なので、「削り過ぎたかな?」「なんか変な形じゃないかな?」と不安になったら、すぐに軌道修正をかけてもらってください。


「せっかく、作るものは長く愛用してもらえる形で持って帰ってもらっています」と話す西さん。
口に入れた時の感覚まで指先で確認しながら、最後の仕上げを施してもらいました。

 


友達やパートナーの性格が分かってしまうかも?!

お話を伺いながらでも、約90分ほどで木のスプーンが完成しました!
作業に取り組むと実際の体感時間はもっと短く感じると思います。

 


最初はざっくりとした木のスプーンでしたが、販売されているようなぬくもりのあるスプーンに完成しました。自分自身で時間をかけて作ったスプーンだと、使うたびに愛着が湧きますね!

 


また、今回の制作を体験して、友人やパートナーとワークショップに参加すると、相手の意外な一面を発見することが出来るかもしれないなぁと思いました。例えば、彫刻刀で削る時も、意外と慎重に小さく削ったり、潔くザクっと削ったりと、私達取材スタッフの中でも三者三様で面白かったので、是非、仲良しの友達やパートナーと参加してみると面白いかもしれません。

 

 

木を使って何かを作りたいという思いを叶える場所


こちらの工作室は、ワークショップだけではなく、いつでも木を使って制作活動に取り組むことが出来るそうです。


例えば、今回のスプーンづくりのワークショップは、ふた月に1回は開催されているそうです。

また、1日で完成するものから、毎週1回、全11回で完成する大がかりなものまで、様々な企画があるので、是非ホームページの「募集案内」というページをご覧いただければと思います。

 


また、木工をしたい人が集まる「木工クラブ」や道具の使い方をイチから教わることができる「道具塾」といった、基礎からステップアップ出来る環境になっているので、木からものづくりをしたいと考える人は、まずホームページで予約をして訪れていただければと思います。

▼制作者自身の山から伐採した木を使った見本のトレー


▼西さんの道具箱。各自が使う道具も手作りで作れるようになるそうです


▼工作室内では電動糸ノコギリやドリルも使えます


▼学生時代の工作室を思い出します


▼全く切り離さずに木でくさりが作れるんですね!

 

幼児から木に触れて遊び方を考える


こちらのワークショップは、幼児から参加出来るメニューが用意されています。
例えば、写真は積み木ぐるまのキットなのですが、色々な形の10個のブロックを使い、実際に車輪が回る木の車を作ることが出来ます。


幼い子の場合、とにかくブロックをくっつける作業だけでも充分楽しんでもらえる中、しっかりと完成をイメージし、パーツを繋げる子が稀にいるそうです。


こんな素敵な木のブロックで創造力を育むことが出来る場所があるなんて、子育て世代の方々にもっと、広く知ってもらって、参加して欲しいと思いました。

 


木に関するお困りごとを解決出来る場所へ


西さんは、「丹波年輪の里」に来れば、木に関することでお困りごとを助けてもらえる、木を使って、何でも作ることが出来るという場所になる様、木に関連する他施設とも情報交換等で横につながりを持ち、利用者の方々へフィードバックが出来る様努められているそうです。


また、もっと多くの丹波市民の方を中心に認知され、子育て世代を中心に訪れる人が増える施設にしていきたいと話します。

 


最近では、彫刻刀を持つこと自体難しい施設もあるそうで、遠方からわざわざ丹波に木工フラフトをしに来る方も増えているそうです。


また、子どもの野球やサッカーのスポーツ合宿の日程に、木工クラフトが組み込まれることもあるそうで、スポーツに必要な集中力を違った形で養う取り組みも面白いなと思いました。


こんなに木を使って思い描いたものを作製できる場所はなかなかないと思うので、木といえば「丹波年輪の里」というくらい有名になればいいなと思いました。

 

▼最後に丹波年輪の里の皆さんで記念撮影をさせていただきました!

 

「木の館」でお気に入りの木に出会えるかも


「クラフト館」の近くに「木の館」という建物があります。

木の館は、会議室や事務所があり、1階のホールでは、製材所等から委託された端材をDIY向けの木材として「木のなんでも市」というかたちで販売されています。


木によっては、ホームセンターで購入するより安いものもありました。こちらの木材を購入の際は、指導員と相談も可能で、相談内容にあわせて機械加工の依頼も可能だそうです。(加工は有料、加工不可の場合もあります)

 


すでに、加工されている木も販売されており、取材スタッフはオードブルをのせるボードとして1枚木板を購入していました。木は木目により見た目や印象が変わるので、同じ形をしていてもどれを選ぶか迷ってしまいますね。

 


▼取材日は、ひな祭りが近かったので、木で作られた雛飾りが飾られていました


▼階段を上がる途中にも木を使ったモニュメントが


2階にはお子さんが喜びそうな、木だまプールや昇り人形、楽器やブロックといった、木でできたおもちゃがあり、自由に遊べるようになっていました。

 




スプーン作りの際、色々な木の種類を教えていただきましたが、木の館の2階にはもっと数多くの種類の木の幹が展示されていました。

 

丹波市民の憩いの場所「丹波年輪の里」


今回の取材を通して、丹波の子育て世代の人たちには、こんな素敵な環境が近くにあって羨ましいなぁと思いました。幼いころから、スマホやタブレットではなく、木のおもちゃに触れて、想像力と創造力を育み、広い敷地内を元気に駆け回ることが出来る環境は、きっと素敵な大人へと育んでくれるのではないでしょうか。


また、大人にとっても、何かを作りたくなったら、地元の木を使ったクラフトワークができる事は、神戸に住む筆者からすると、とても羨ましい限りです。


日々の仕事に疲れて、息抜きをしたい休日は、ぜひ年輪の里でクラフトワークに参加するスケジュールを追加してみてください。充実した休日になること間違いなしですよ!







「兵庫県立丹波年輪の里」


名称:「兵庫県立丹波年輪の里」
所在地:丹波市柏原町田路102-3
開館時間 : 午前9:00 ~ 午後9:00
【工作室】午前9:00 ~ 午後5:00
   ※ 午後0時~午後1時は昼休み
   ※ 受付は午後4時まで
休館日:毎週月曜日(当日が休日である場合は直近の平日)

HP:https://tamba.nenrin.org/
Instagram:https://www.instagram.com/nenrincraft/

 

私がレポート

稿
MATY
1980年代
自ら取材やレポートを行い、一次情報の記事を大事にしているフリーランスのライター。高校時代から趣味でホームページを開設。発信で世界と繋がる魅力にハマり、以降も趣味が出来るごとにブログを綴る。動物看護士、大手通販会社勤務、全国の百貨店を飛び回る催事販売員を経て2019年独立。趣味は社会人サッカーリーグの魅力を発信すること。ドリカムを崇拝しているアラフォー。
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