JR柏原駅から歩いて約5分の場所に「丹波旬菜 田舎家(たんばしゅんさい いなかや)」はあります。

 

お店の料理には、可能な限り地元の食材を使い、旬を大切にした丹波市産の野菜もふんだんに使用されています。

人気メニューをまとめたコースは、彩も豊かで女子会にもぴったりです。

 

 

 

一見すると昔ながらの和食店を思わせる、落ち着いた外観。

店内には、ゆったりとした4人掛けのテーブル席。

カウンターも間隔を広く取って、5つの席が設けられています。

奥には座敷があり、仕切りを外せばグループで利用することもできます。

 

 

 

 

新型コロナウイルスの感染拡大を機に座席数を減らしましたが、「ゆっくりくつろげる」と好評だったため、現在もゆとりのある配置を保っています。

 

 

迎えてくれるのは、三代目店主の出野昌布(いでの・まさのぶ)さんと、妻のさくらさん。

昌布さんが厨房に立ち、さくらさんがスタッフの方とホールを切り盛りしています。

 

「営業中はほとんど表に出ないので、僕の顔を知らないお客さんも多いと思います」と、優しい笑顔の昌布さん。

 

 

田舎家の創業は、1952年(昭和27年)。

その歩みは70年以上にわたります。

 

初代である昌布さんの祖父は、大使館などで洋食を手がけてきた料理人。

現在の店舗の隣、今は駐車場になっている場所で独立してお店を始めました。

 

 

そして初代の娘である母と結婚し、二代目となった父は、元々は各地で修業を積んだ寿司職人でした。

祖父のメニューを引き継ぎながら、その腕前を振るいました。

昌布さんが、三代目となった後もしばらくは、お寿司の注文が入ったらお父様が担当していたそうです。

 

 

 

「実は、男三人兄弟の三男で、最初は店を継ぐつもりは全くなかったんです」という昌布さん。

 

大学卒業時までは別の道を考えていましたが、兄が家業を継がないと知り、料理の道を選ぶことになります。

その後、調理師学校を卒業し、大阪の飲食店で経験を積んで田舎家へ戻ることに。

 

そして約15年前に、現在の店舗への建て替えを機に、本格的に三代目となります。

 

 

当初、田舎家ではお昼の定食などが中心の食堂でした。しかし、周辺の事業所が徐々になくなり、病院が移転するなどして、お昼の時間帯に訪れる人も減っていきます。

 

そうした変化に負けないように、お酒を楽しむための料理を少しずつ増やし、夜のメニューを充実させていきました。

現在では、SNSの効果もあってか、常連さんはもちろん、女性のお客さんも増えました。

 

 

 

田舎家を訪れたらぜひ味わいたいのが、1人3,300円の「おまかせ盛皿コース」です。

店の人気料理や旬のメニューまで贅沢に味わえる内容になっています。

 ※写真は3人前になります。写真右上の小鉢のみ突き出し1人前。

 

 

 

 

卵は市内の芦田ポートリーから、スイーツにトッピングする「あんこ」は、氷上町の村上廣治商店から仕入れるなど、野菜以外にも地元食材を使っています。

 

 

取材をさせていただいたときの「突き出し」は、丹波市産の野菜を中心に、冷やした焼き茄子に、だしのジュレを合わせた一品。

 

 

 

ほかにも生春巻き、とうもろこしの天ぷらなど、目にも鮮やかなお皿が並びました。

サラダには、丹波市氷上町にあるドイツ国家認定の食肉加工マイスターが営む「バイエリッシャーホーフ」の生ハムも使用。

 

 

 

そして若鶏のからあげ、鶏の手羽先、マグロの串揚げなどが次々に運ばれてきます。

 

 

 

↑ マグロの串揚げ 

 

 

味付けは、素材の持ち味を生かしたちょうど良い塩梅。

唐揚げにも強すぎるにんにくは入れずに、その分、ねぎを少し多めにかけました。

 

 

↑ 鶏の手羽先は、食べやすいように骨の一部が外されていました

 

どの料理にも、気遣いと安定感があります。

「ローストビーフのお肉も、実はいいものを使っているんです」と、さくらさんがこっそり教えてくれました。

 

↑ コースには含まれていませんが、人気のローストビーフ

 

 

最後にはスイーツも付いて、しっかりと満足できる内容です。

 

「単品で全部頼むと、どうしても量が多くなりますが、コースなら、定番料理を少しずつ食べてもらえるんです」

 

また、一人で調理を担う昌布さんにとっても、事前に内容を組み立てられるコースは、料理を良いタイミングで届けるための工夫でもあります。

盛皿コースは原則3名からですが、2名で利用したい場合も、電話で相談すれば内容を調整して頼むことができます。

 

また、お刺身も楽しみたい人には、刺身付きの1人3,850円のコースも用意されています。

 

 

 

田舎家では、旬の食材の移り変わりに合わせ、メニューを少しずつ入れ替えています。

春はたけのこや山菜、夏は地元のとうもろこしのかき揚げやトマト、秋には丹波栗の栗ご飯や里芋の唐揚げが登場します。

 

また、柏原町産の山の芋とローストビーフを一緒に楽しめる「黒毛和牛ローストビーフとろろ丼」も、提供時には目当てに訪れる人がいる人気メニューです。

 

山の芋は11月末頃から旬を迎え、収穫期にまとめて仕入れます。

店ですりおろして冷凍保存し、例年5~6月頃まで提供。なくなれば、次の収穫までお休みとなります。

※提供時期は要確認

 

 

料理とともに楽しみたいのが、豊富にそろう日本酒です。

唎酒師(ききざけし)の認定を持つさくらさんが選ぶのは、「奥丹波」や「小鼓」といった地酒をはじめ、全国各地の銘柄。

定番を置きながら、季節や仕入れに合わせて少しずつ入れ替えています。

 

 

 

ゆとりある店内には、注文に各席のQRコードをスマートフォンで読み取るモバイルオーダーを導入し、無料Wi-Fiも利用できます。

もともとは少ない人数で店を切り盛りするために取り入れた仕組みですが、自分のタイミングで注文できるため、忙しそうな店員に声をかけるのをためらう人や、対面での注文が苦手な人にも使いやすい方法です。

 

効率化から始まった仕組みが、お客さんとの適度な距離を保つ、さりげない気配りにも感じられます。

ただし、気にせず直接呼んでもらっても良いそうです。

 

 

昔ながらの定番を大切にしながら、旬の食材を使ったその時々のメニューを加え、お客さんにとって居心地のよい空間をつくる。

「いつでも同じ」ではなく、その季節の味に出会えることが田舎家の魅力です。

 

「一番は、食べて『おいしかった』と思ってもらうこと。お客さんに機嫌よく帰ってもらえたら、それでいいんです」

 

料理にも、空間にも、接客にも通じていた、田舎家のさりげない心配り。

次の土曜日は、旬の味を少しずつ楽しめるコースと、お気に入りの一杯を目当てに、お店を訪ねてみませんか。

 

 

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基本情報

  • 店名:丹波旬菜 田舎家(たんばしゅんさい いなかや)
  • 住所:〒669-3309 兵庫県丹波市柏原町柏原168-2
  • 電話番号:0795-72-0311
  • アクセス:JR柏原駅から徒歩約5分
  • 営業時間(通常)
    • 火・金・土・祝日・祝前日/17:30~22:00(料理L.O.21:00、ドリンクL.O.21:30)
    • 水/11:30~14:00、17:30~22:00(料理L.O.21:00、ドリンクL.O.21:30)
    • 木/11:30~14:00(L.O.13:30)、17:30~22:00(料理L.O.21:00、ドリンクL.O.21:30)
  • 定休日:月曜日・日曜日 ※臨時休業あり
  • 予約:電話またはWebから予約可。

コースは原則3名から。2名での利用は電話で相談可

  • 席数:27席(カウンター・テーブル・座敷)

※人数が多い場合は事前相談がおすすめ。

  • 駐車場:6台

※周辺道路が狭いため、大型車は事前相談がおすすめ。

※2026年8月は昼の部を休業しています。営業時間や休業日、料理内容、価格は変更される場合があるため、来店前に公式サイトまたはInstagramで最新情報をご確認ください。

 

 

私がレポート

稿
ナッツ
1980年代
丹波市は、いままでも生活の中でよく立ち寄るまちでした。これからの取材を通して皆さまに魅力をお届けするとともに、自分自身ももっと丹波市の「おいしいお店」や「楽しい場所」、見どころを知っていきたいと思います!
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